昨日は、百造3でマントラの音楽会をさせていただきました。
助産師さんからのリクエストで、「赤ちゃんの命」をテーマにマントラを唱えていきました。
マントラは日本では真言として知られ、古代インド語のサンスクリット語で書かれています。その歴史はおよそ3000年ほど前にのぼり、種類も無数にあり、唱え方もさまざまです。
この日の音楽会では、赤ちゃんがお母さんのお腹に宿り、この世に生まれ、生き、そしてまた天に還っていくことをマントラの音で表現していきました。

水の女神サラスワティー(Sarasvati)のマントラでは、天から降りてくる命を、お母さんのお腹の水の中へと迎え入れる祈りを。
火の神アグニ(Agni)のマントラでは、お母さんのお腹の中で育まれた命が、無事にこの世に生まれてきますようにと願いを込めて。
そして、誕生を祝福するプルシャ・スークタム(Purusa Suktam)を。このマントラには、命を宿してくれた神さまが、人が生きていけるように四季をつくり、朝と夜をめぐらせ、さらに五元素(土・水・火・風・空)や感覚器官、行動器官、循環器系などを与えたという教えが説かれています。
私たちの魂は、もともと純粋です。赤ちゃんはその純粋さのままに、「お母さんに愛されたい」「あれがしたい」「これがしたい」と、心を育てていきます。
やがて大きくなるにつれて、心はさまざまなものにとらわれ、自分が純粋な存在であること、本当は神さまとつながっていること、そして、広大な宇宙の一部であることを忘れてしまうのです。
だからこそ、しっかり学び、学びを通じて自分の魂を思い出し、心を平安にしていきましょうと、ナーラヤナ神(Narayana Upanisad1)の学びのマントラを。
私たちは生きていると、幸せなこともあれば苦しいこともあります。これは子どもでも大人でも、年を重ねてもずっと起こるものですね。
そんなときに、ガネーシャ神(Ganesha)に願います。「どうかこの苦しみを取り除いてください。そして幸運が訪れますように」と。
そして、すべての魂はやがて時が来ると、また天へと帰っていきます。
その祈りを、ヴァイカリー・ジャパ(Vaikhari Japa)という、声に出して唱える方法でマントラを唱えていきました。
音楽会はここで終わりとなりましたが、最後に、助産師さんたちが「赤ちゃんが無事に生まれますように」と安産を願っていつも歌っている歌を聞かせてくださいました。
みなさんが歌っている姿を見て、心が温かくなり、幸せな気持ちになりました。
いつか、私の心も含めて世界が平和になったらいいなと願っていたことを、助産師さんたちの歌を通して、そんな愛ある未来を感じさせていただきました。
百造3のお店に食べに来られた方からマントラをリクエストいただいたことからはじまり、今回はみなさんを連れて再び来てくださり、貴重な時間を一緒に過ごさせていただきました。
本当にありがとうございました。
そして今日も、百造3ではマントラのリクエストをいただきました。心から、ありがとうございます。
平和のマントラ(Santih mantra)
On santih santih santih
訳)私の心に平安が訪れますように。周りの人たちに幸せが訪れますように。世界が平和でありますように。


母とまかない飯。


