変化への漠然とした不安

変化することに対して、不安を抱くことはありませんか?

たとえば、「変わりたいとは思う。しかし、怖くてできない」「まだ準備が整ってない気がする」「興味はある。しかし、今じゃない」そんなふうに、なぜか踏み出せない……そんな経験、ありませんか?

このようにみなさんが、変化を避けようと感じてしまうのは、ある意味当然です。人間の体には、外部の環境や体の内部の環境の変化に関わらず、体内の状態を一定に保とうとするホメオスタシスという性質があります。また、人間の心理にも同様に現状維持をしようとする心理的ホメオスタシスが働いているためです。

このように、私たちは無意識的に現状を維持しようとしてしまいます。これを心理学では、現状維持バイアスといいます。人間の脳は、今のままでいることに安心感を感じるようにできているんです。

たとえ今の状況がとてもつらく苦しいものであっても、私たちには現状維持に安心するという作用が働いてしまうために、「未知の変化」よりも 「経験したことのある苦しさ」や「慣れた不安」のほうが安心だと感じてしまうんですね。

これは「変わりたくない」と拒否しているわけではなく、 変化に対する漠然とした不安が、心のどこかでストップをかけてしまっている状態なんです。

そんな時みなさんだったらどうしますか?

私は少しづつ徐々に変わっていけばいいと思います。たとえば、いきなり深い海に飛び込むのは怖いけれど、足のつく浅瀬から入っていくのであれば、安心できますよね。

実はスピリチュアリズムの学びも、まったく同じです。スピリチュアリズムを学ぶと「人生が一気に180度変わる」と思うと身構えてしまうけれど、実際は、自分の心と向き合いながら少しづつ成長していくことなんです。

だから、「なんとなく不安」「なぜか踏み出せない」そんな気持ちが出てきたときほど、自分の心にやさしく問いかけてみてください。

「私は何を恐れているんだろう?」
「このままでいることで、何を守ろうとしているんだろう?」
「本当はどうなりたいんだろう?」って。

そうして自分の心と向き合った結果、なりたい自分や理想の未来が見え、「もっと自分を大切にしたい」と思えたときが変わるチャンスなのです。

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