「癒やされたい」──そう感じることってありませんか?
日々の疲れ、心のざわつき、未来への不安や焦り。とにかく今のこのしんどさから少しでも解放されたい。そんなふうに思うのは、ごく自然なことだと思います。私も以前は、そう思っていました。
しかし、あるとき気づいたんです。本当の癒しや心の安らぎというのは、「変化」とセットになって、はじめて訪れるのだと。
人が癒やされたいと感じるのは、ただ肉体が疲れているからではありません。心が、自分にとって大切なことを見出そうとしているからです。今ある余分なものをそぎ落とし、必要なものだけを残す──その過程こそが「本来の自分に戻っていくプロセス」であり、癒やされたいという気持ちは、そこへ向かう心の働きなのです。
たとえば、みなさんが日々の生活に疲れ果てて、癒やしを求めて温泉に行こうとします。温泉って、本当に癒されていいですよね。私も大好きです。
でも、「温泉で癒されたいな〜」と思っているだけでは、温泉には入れませんし、癒やされることもありません。実際に行動して、日常生活からの変化を作った方だけが、温泉に入れて、癒されるのです。そしてその体験が、その後の日常にもよい変化をもたらしてくれます。
とはいえ、実際には「行きたいけど、めんどうだな」と思ってしまい、SNSで温泉の写真を見て癒された気持ちになって終わる方もいるかもしれません。変化を起こすことは、今の自分を守ってきた安心感が崩れてしまうようにも感じられて、なかなか動き出しづらいものです。
Ru apで行うスピリチュアリズムが目指すのは、「心の学び」つまり、自分の人生をどう生きるか、何を選んでいくかを問い直すことです。
ある受講生の方ですが、長野県在住の40代女性で、個人事業をされている方です。Instagramを通じて私の講座を知り、受講してくださいました。
彼女はもともとスピリチュアルなことに興味を持っていたものの、「ふわふわした学びにはピンとこなかった」と話していました。 けれど、講座で一つひとつの問いに丁寧に向き合っていくうちに、「自分の人生への信頼感や安心感が、段違いに深まりました」と伝えてくれました。
癒されるという感覚を超えて、「生き方そのものの土台」が調っていくような変化が起きていたのです。
その後、彼女はプロコースまで修了し、今ではスピリチュアル・カウンセリングやヒーリング、除霊まで行えるように。本格的にカウンセラーとしての歩みを進めていらっしゃいます。
日本では多くの方がスピリチャルなことと癒やしを結びつけて考えていますが、「癒されたいけど、できれば変わらずにいたい」と感じている方も、実は多いのではないでしょうか。 でも、本当の癒しというのは、自分にとって何が本当に必要かを選び取り、そのために行動することから生まれるものだと、私は思っています。
そして、このような在り方こそが、自分の人生を生きるということ。
癒されたいという思いは「終着点」ではなく、そこから変化し、行動に移すための出発点です。本来のスピリチュアリズムとは、ただその瞬間だけ癒されるためのふわっとした情報や知識ではありません。「ほんとうの自分を生きたい」と願う人のための、心の学びです。
「癒されたい」と感じるのは、「本当に大切なものとつながりたい」という自分からのメッセージです。 そして、そのためには、余分なものを手放し、自分のために小さな一歩を踏み出すこと。そこから、本当の癒しが始まっていくのです。