心の指針(四)
言語の意義
「打ちて死止まず」の言語、人々が解釈している以前の遙か昔に遡って、古聖が人々を導くに当たって「己に克つ」の教訓であるが、誤って引用されている。
聖人が説いている学問が古来日本に伝わり、その教えは数多く学ぶべき点はあるが、反面真実の解釈をされていない点が数多くある。
古の「古城月光の中に聳え立つ」の本来の意味は、日常生活を通して己の心を反省して、鏡鑑に映してどのように映るか、その有り様を描写している言語である。
生死同一無に始まって無に帰する、自然の根本の原理であると理解したとしたなら、生命を授けられた考えに帰着することになって、如何にして死を恐れることになるであろうか。
強いて言うなら死とは生命を失うことではない、との考えに立脚することこそ賢い認識である。むしろ己の肉体は天から授かったものと考え、俗世での健康を保持することを蔑ろにすべきではない。
次回は、2022年2月2日(水)「心の指針(四)正しい心とは即ち神である」についてお話します。