本読み・偽りとむだ口と悪口と二枚舌を離れる

 2019年9月14日(土)の満福寺ヨーガ教室では、「偽りとむだ口と悪口と二枚舌を離れる」というお話に、私の感想を加えてお話をさせていただきました。
(出典:『みちしるべ 正命』pp.30-34)

 人間の口からは他人を傷つけることばがつぎからつぎへと飛び出します。その場の雰囲気にもよるのでしょうが、心にもないことを言ってしまうこともあるのが口です。「あんなことを言うべきではなかった」と、後から反省してももう間に合いません。いったん口から飛び出したことばは、もう戻ることはありません。口から口へと転がされてゆくたびに大きくなって、あっという間に人を傷つけてしまいます。
 
 偽り、むだ口、わる口、二枚舌。これらは人を傷つけ、わが身に災難を招くもとになるので、仏教では、これを離られる努力をしないかぎり、正しい生活はできないと説くのです。

 真実をまげてつくりごとを言うのが「偽り」。役にも立たないおしゃべりが「むだ口」。人をののしりわるく言うのが「わる口」。うそを言うのが「二枚舌」。

 これらはみな、わるい結果を招き、人びとの幸せのために役立たないことばかりです。

 人のわる口を言いたい放題言って、「ああ、せいせいした」という人も少なくありません。人を傷つけることによって自分の気持ちをさっぱりさせようとするのは、愚劣(ぐれつ)であり悪質であるということに、当の本人が気付いていない、これはもっともさみしいことであり、情けないことなのです。

 道元禅師(曹洞宗開祖・一ニ五三年寂)は【『正法眼蔵随聞記(しょうぼうげんぞうずいもんき)(四ー一〇)のなかで】次のように言っておられます。

 示して云(いわ)く、古(いにし)えに三たび復(かえ)そうして後に云(い)えと。

 このことばを口に出して良いのか悪いのか、二回三回と心のうちに繰り返し、良いと思ったらことばにすべきだ、ということです。

 さらに次のようにと言っておられます。

 言(こと)ばよりさきに思い、行(おこない)よりさきに思い、思うたびごとにかならず善ならば言行(げんごう)すべきとなり。

 ことばにする前に、まず思え。行動をとる前にまず思え。思いに思いを重ねて、これは善いことだと判断したら、そこではじめてことばにし、行いに移すべきだということです。

 とにかく「ことば」には気を付けたいものです。

 他人を批判することで快感を得ようとするのは、仏さまのおしえではありません。そこには、真実の人間の幸せはあり得ないからです。

【感想】
 私は以前、ある人と比べて私の方がよいと褒められたことがありました。その時は、褒められて悪い気はしませんでした。しかし、あとになってそこには比べられた人の悪口や陰口があったことに気づき、その中で喜んでいた自分をとても恥ずかしく、また惨めに思いました。

 お話にもあるように、生活の中では、偽りや悪口、二枚舌を選んだ方が楽で、気持ちがよいと思えることがあるかもしれませんが、きれいな心と優しい言葉で相手も自分も気持ちよくなれるように自分の心を磨いていくことが大切だと思います。

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